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サムスンは技術説明会で言語処理AI技術を公開した(11月、ソウル市)
【ソウル=細川幸太郎】韓国サムスン電子が通話音声を自動で翻訳するスマートフォンを発売する。スマホ内の人工知能(AI)半導体が同時翻訳して通話相手に他言語で届ける。スマホの技術革新が一巡し市場が伸び悩むなか、最大手サムスンは新機能を打ち出して買い替えを促す。
2024年1月に発表予定の主力機種「ギャラクシーS24」に翻訳機能を実装する。英語やスペイン語など利用者の多い言語に適用し、韓国語や日本語にも順次対応する。
独自開発の演算処理半導体を搭載し、自社の生成型AIモデル「Gauss(ガウス)」を使ってスマホ端末内で翻訳する。自身の言葉を翻訳して相手側に伝えるだけでなく、相手側の言葉も翻訳できる。ほぼ遅延なく会話できるという。
自身のスマホが発信・受信ともに翻訳するため、通話相手の端末は他社ブランドでも問題ない。スマホ画面にテキストを表示することも可能だ。
これまでスマホの翻訳機能はアプリ中心に発展してきた。アプリではデータセンター内のサーバーで音声を翻訳処理するため、遅延が生じて同時翻訳は難しかった。半導体性能の向上によって端末内で処理ができ、スマホ翻訳の普及が進む可能性がある。
サムスンは23年11月に内外の技術者を集めたイベントで言語処理のAI技術を公開し、製品化に取り組んできた。同社はスマホの基本ソフト(OS)に米グーグルの「アンドロイド」を用いており、グーグルとも協力して翻訳性能を高める。
サムスンが翻訳機能を新製品の目玉として打ち出すことで技術競争が活発になり、翻訳精度の向上にもつながりそうだ。スマホで競合する米アップルや中国勢もAI技術の開発を進めているものの、端末に翻訳機能を実装していない。サムスンは新機能を武器に買い替え需要を狙う。
(日経新聞)