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チャットGPT、数字で分析 1カ月の訪問者9億人、世界の1割 世界GDP押し上げ効果は7兆ドル 2023/05/31

対話型人工知能(AI)「Chat(チャット)GPT」の公開から30日で半年を迎えた。米新興のオープンAIが開発したサービスは文章や詩を自動で作り、まるで人のように自然なやりとりで質問に答える。性能の高さが世界を驚かせ、生成AIブームに火をつけた。チャットGPTの影響を10の数字で見る。

UBS証券などによると、チャットGPTは2022年11月30日の公開から5日で100万人が利用し、わずか2カ月で月間利用者数が世界で1億人に達した。1億人獲得には動画共有アプリ「TikTok」でも9カ月、写真共有アプリ「インスタグラム」でも28カ月かかっている。

チャットGPTの4月のサイト訪問者数は世界人口の1割超に当たる9億人と、公開直後の22年12月に比べて6倍に増えた。5月からまず米国でスマートフォンアプリ(iOS版)を投入。日本でも下旬にアプリを公開しており、使用される場面が増えそうだ。

生成AIは様々な仕事の生産性を高める。米ゴールドマン・サックスによると、今後10年で世界の労働生産性が約1.5ポイント上振れする。試算を示した30カ国・地域のうち、日本は香港、イスラエルに次いで生産性を伸ばす余地が3番目に大きかった。

生成AIの活用次第でビジネスの競争力も変わる可能性がある。米ブルームバーグ通信の分析では、欧米企業が23年1~3月期の決算会見でAIに言及した回数は1597回と過去最多だった。

日本からの関心も高い。シミラーウェブの調べではサイト訪問数のうち日本は4月までの累計で6%を占め、米国とインドに次ぐ3位だった。PwCコンサルティングが3月末~4月初旬に日本で実施した調査では、生成AIを知っている約500人のうち47%が生成AIは自社にとってチャンスになると答えた。

恩恵ばかりではない。学生向けに宿題のオンライン指導サービスを手がける米チェグは、5月1日に発表した決算会見の資料で「新規顧客の増加率に影響しているとみている」と言及した。翌2日に株価は終値ベースで前日比48%下落した。

ゴールドマンの試算では、フルタイム雇用に換算して世界の労働の18%がAIによる自動化でなくなる可能性がある。米国ではホワイトカラーの仕事を中心に25%が自動化されうると分析する。

生成AIの活用を巡っては犯罪への悪用や誤情報の拡散、著作権の侵害などリスク要因も多く指摘され、世界各国で使用のルール作りの議論も始まっている。

(シリコンバレー=山田遼太郎、渡辺直樹)

(日本経済新聞)

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