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金融&M&A業界最新情報

Financial & M&A Industry Updates

三菱UFJ、東南アジアでノンバンク買収 870億円 2022/11/23

三菱UFJフィナンシャル・グループはフィリピンとインドネシアでノンバンクを買収する。2023年中にオランダの消費者金融会社から約6億ユーロ(約870億円)で両国の現地法人を買い取る。膨大なデータを駆使し、素早く資金を貸し出す「デジタル融資」の強みを生かして消費者ローンの成長を取り込み、東南アジアの事業基盤を固める。

三菱UFJの傘下にあるタイ・アユタヤ銀行を通じ、オランダ・ホームクレジットのフィリピンとインドネシアの現地法人を買収する。フィリピンは発行済みの全株式、インドネシアでは85%の株式を買い取る。買収額は合わせて日本円で約870億円になる見通し。

ホームクレジットは利用客がスマートフォンのアプリに職業や年収を入力すると数十秒で融資の可否や条件を判断し、その場で家電などの購入資金を貸し出す「POS(販売時点)ローン」で高いシェアを持つ。アプリのダウンロード数はフィリピンとインドネシアで2000万程度にのぼる。

審査から融資、資金の回収までをデジタル化し、中間層の拡大と経済成長が続く東南アジアで個人顧客を開拓する有効な手段となる。アプリの利用客にはキャッシュローンを提案するなどし、重層的な取引につなげる。

東南アジアではデジタルの強化をめざす邦銀の動きが活発だ。みずほ銀行が今年2月にフィリピンでデジタルバンクを手掛けるトニック・フィナンシャルに資本参加したほか、三井住友銀行の傘下にあるインドネシアのバンクBTPNもモバイルバンキングを展開している。

(日本経済新聞)

三菱UFJ、タイ傘下行に「委ねるM&A」 ノンバンク買収 2022/11/24

三菱UFJフィナンシャル・グループは24日、東南アジアのノンバンクを買収すると発表した。実務を担うのは2013年に三菱UFJの傘下に入ったタイのアユタヤ銀行だ。従来は邦銀の資本参加が通例だったが、今回は傘下のアユタヤ銀行が買収と事業展開の双方を手掛ける。邦銀のM&A(合併・買収)戦略が新たな局面に移ったことを象徴している。

オランダに本社がある消費者金融ホームクレジットの現地法人を買収する。フィリピンは発行済みの全株式、インドネシアでは85%の株式を23年6月末までに買い取る。三菱UFJが東南アジアの中核と位置付けるアユタヤ銀行が各75%の議決権を握り、取締役などを送る。取得額は総額5億9600万ユーロ(約870億円)にのぼる。

ホームクレジットが強みを持つのはPOS(販売時点)ローン。ショッピングモールで家電などを購入する利用客が、スマートフォンのアプリで職業や年収を入力すれば即座に融資の可否や条件を示す。膨大なデータを使い、審査から融資、資金の回収までをデジタル化しているのが特徴だ。

21年度の業務粗利益はフィリピンで300億円強、インドネシアでは180億円程度だったようだ。市場環境が悪化した新型コロナウイルス禍で与信枠を絞るなど選別的な運営に徹したが、足元では再び貸出残高を伸ばしている。

POSローンの市場規模は両国で300億~600億円程度とされ、カードローンや住宅ローンを含めた消費者ローンの全体に占める割合は必ずしも大きくない。アプリのダウンロードで接点を確保した利用客にキャッシュローンを提案するなど、POSローンを入り口に重層的な取引につなげる道筋を描く。

これまでのM&Aでは、邦銀が現地の金融機関に資本参加することが一般的だった。ベトナムでスマホの決済サービスを手掛ける企業に出資したのはみずほ銀行で、フィリピンの大手行を持ち分法適用会社にしたのも三井住友銀行だ。

タイで5位の資産規模を持つアユタヤ銀行は、東南アジアの消費者向け金融で一日の長がある。三菱UFJの幹部は「東南アジアで高い専門性を持つアユタヤ銀行を経由させることでグループの事業を強化したい」と話す。引き続きM&Aの好機を探っており、アユタヤ銀行が前面に出てくる機会は今後も増えそうだ。(渡辺淳)

(日本経済新聞)

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