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欧米、ウクライナへの戦車供与140両に ロシアは猛反発 2023/01/26

米国とドイツが25日、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナへの戦車の供与を決めた。欧米による主力戦車の供与数は140両を超える見通しで、膠着する戦局の打開につながると期待される。ロシア側は戦車供与に猛反発しており、ウクライナ軍の強化とロシア軍の攻勢のどちらが先か、時間との戦いも焦点になる。

「米国と欧州は完全に団結している」。バイデン米大統領は25日の演説でこう強調し、主力戦車「エイブラムス」31両をウクライナに供与すると表明した。ドイツ政府も同日、独製の「レオパルト2」14両の供与を決めた。レオパルト2を保有する他の欧州諸国も続くとみられる。

米ABCテレビはウクライナ高官の話として、ドイツを含む12カ国が計約100両のレオパルト2を供与する見通しだと報じた。英国は自国の「チャレンジャー2」14両の供与を決めており、欧米が供与する主力戦車は140両を超える計算になる。

ただ、これによってウクライナが目指す全占領地の奪還を実現できるかは不透明だ。ゼレンスキー大統領は25日、欧米の供与決定を「歴史的達成」と歓迎しつつ「カギを握るのはスピードと量だ」と指摘した。

ウクライナ東・南部の前線では、ロシア軍が戦車・装甲車の数と砲撃力で優位に立つ。ゼレンスキー政権は欧米に「300〜500両の戦車が必要だ」と訴えている。

実戦配備の時期も焦点だ。ドイツからのレオパルト2の引き渡しは3月下旬ごろになる見通しで、兵士の操縦訓練にも時間が必要だ。米戦争研究所などはロシアが大規模攻勢の準備を進めているとみており、ウクライナの戦車配備に先手を打つ可能性がある。

インタファクス通信によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、ウクライナへの戦車供与について「欧米が紛争に直接関与していることを意味する」と指摘した。欧米はロシアを過度に刺激してロシアと北大西洋条約機構(NATO)の全面戦争に発展することを懸念している。

バイデン氏は25日の演説で、戦車供与を「ウクライナが自国の領土を防衛するのを支援するものだ。ロシアを攻撃する脅威ではない」と強調した。戦況が急速に悪化すれば、ロシアが戦術核兵器など強力な武器に訴える恐れもある。ウクライナ側が求める大幅な供与増や、米戦闘機「F16」などの引き渡しには慎重にならざるをえない。

(日本経済新聞)

米、ウクライナに主力戦車「エイブラムス」31両を供与  米欧5カ国首脳が電話協議 2023/01/26

【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は25日昼、ホワイトハウスで演説し、ウクライナに主力戦車「エイブラムス」を供与すると発表した。「米国と欧州は完全に団結している」と述べた。戦車の供与に慎重だった米国とドイツがそろって方針を転換し、ウクライナがめざすロシアからの領土奪還を支える軍事支援の強化で足並みをそろえた。

バイデン氏はロシアが戦力を増強しているとの認識を示し「ロシアに対抗できるようになる必要がある。機動力を向上させ、長期的にロシアの侵略を抑止し、防衛する能力が必要だ」と語った。エイブラムスがウクライナに届くまでには数カ月かかる見通しだ。

演説では米欧の軍事支援について「ウクライナが自国の領土を防衛するのを支援するものだ。ロシアを攻撃する脅威ではない」と強調。ウクライナの自衛力を向上させるためで、ロシア領の攻撃が目的ではないと訴えた。米国が戦火に巻き込まれないようロシアを過度に刺激するのを避ける狙いがにじむ。

米国に先立ち、ドイツ政府は25日にウクライナに独製主力戦車「レオパルト2」を供与すると決めた。ポーランドなどが保有するレオパルト2の提供も承認する。ドイツは軍事支援での突出やロシアとの対立を懸念し、供与の決断を先送りしていた。

バイデン氏はレオパルト2を送ると決めたドイツについて「ショルツ首相のリーダーシップとウクライナ支援への揺るぎない関与に感謝したい」と言明した。25日午前にはショルツ氏、フランスのマクロン大統領、英国のスナク首相、イタリアのメローニ首相と電話協議し、ウクライナへの全面的な支援を継続すると確認した。

バイデン氏とショルツ氏は今月に複数回の電話で話し、対ウクライナへの安保協力を巡って調整してきた。ショルツ氏は1月中旬に、米国がエイブラムスを提供すればレオパルト2を送る用意があると伝えたとされる。

米政府高官によると、24日夜にホワイトハウスのサリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が首都ワシントンでドイツ、フランス、英国の安全保障担当者と会って支援内容を詰めた。

米国はひとかたまりとなる「戦車大隊」を編成できる31両のエイブラムスを譲渡する。米軍は近くウクライナ兵に対する操作や保守・管理に関する訓練に着手する。同南部や東部でロシアから領土を奪還できるように他の部隊との統合作戦も支援する。

米高官は記者団に、エイブラムスについて「ウクライナの長期的な防衛力を強化する新戦力になる」と説明。国土が平たんで開けた地形で効果的に戦うには機動性に優れ、遠距離から軍事目標を破壊できる重砲を持つ戦車が欠かせないと判断した。

米国は19日に装甲車「ストライカー」や歩兵戦闘車「ブラッドレー」も送ると決めている。

(日本経済新聞)

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