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米VC、医療特化ファンド 3800億円規模で日本にも投資 2022/05/21

米大手ベンチャーキャピタル(VC)のアーチ・ベンチャー・パートナーズは医療分野に特化した世界最大級のファンドを立ち上げた。30億ドル(約3800億円)を新薬開発やゲノム編集に振り向け、日本企業への投資も本格化する。国内には先端技術の開発を手掛ける企業も多いが、実用化に向けたノウハウや資金が乏しい。国内の医療スタートアップの底上げにつながる可能性がある。

テーマ株を支えてきた個人投資家が変調している。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めへの警戒感が一段と高まり、米個人投資家協会(AAII)が実施したアンケート調査では、4月下旬以降、今後6カ月の株価見通しについて「弱気」とみる投資家の割合が半数を超える週が目立つ。ある投資家は「FRBが積極的な引き締め政策をとっている限り、株には手を出さない方がいい」と慎重な姿勢だ。
米投資信託協会(ICI)によると、ETFと一般の投信をあわせた投信全体の資金流出入額は5月11日までの1週間に266億ドルの純流出となり、6週連続のマイナスとなった。
個人の投資余力も低下している。米国ではコロナ禍の給付金などで貯蓄率が20年4月に34%、21年3月も27%と歴史的水準まで上昇し、潤沢な資金が市場に流入した。今年3月には6%台とコロナ前の水準に下がり、物価上昇も生活費を圧迫。投資余力をそいでいる。
ネット掲示板「レディット」などに書き込まれた情報を基に投資するミーム株も大幅安に沈む。「ラウンドヒル・ミームETF」は21年12月の上場時をピークに下落を続け、足元では上場時の6割安だ。ミーム株の代表格で個人投資家の買いを集めた米AMCエンターテインメント・ホールディングスは52%下げた。
新規株式公開(IPO)銘柄も同様だ。上場後数年内の銘柄に投資するETF「ルネサンスIPO」は21年末から5割安。IPO時の時価総額で20年の米国最大のIPOとして話題になったビッグデータ管理のスノーフレークは57%安だった。

個人マネーは逃避先として守りに強い銘柄群に向かう。米調査会社EPFRによると、高配当を売りにした世界のETFには4月、さかのぼれる05年以降で3番目の大きさとなる84億ドルの資金が流入した。テーマ型の代わりに、「安定した配当を得られたり、オプション取引を使って損失を抑えたりするインカム型ETFの買いが広がっている」(グローバルX)。
下落した銘柄を物色する動きもある。ハイテク株に集中投資する「アーク・イノベーションETF」の価格は21年末から5割超安だが、4月まで4カ月連続で資金流入超となった。
個人の投資熱はこれまでブームと終わりを繰り返してきた。00年ごろはIT(情報技術)銘柄に資金が集中した「ドットコム・バブル」が起き、00年代後半にはブラジルや中国など新興国をひとくくりにした「BRICS」への投資が活況だった。いずれもその後に金融引き締めや景気減速が始まると、一斉にマネーが引き揚げられた。新型コロナ下の金融緩和によるバブルが終わり、個人投資家は我慢の局面を迎えている。
(ESGエディター 古賀雄大)

(日本経済新聞)

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