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習氏の絶対的地位確認 7中全会 長期政権へ権威高める 「党主席」復活には触れず 2022/10/4

【北京=羽田野主】12日閉幕した中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第7回全体会議(7中全会)は、コミュニケに習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)の絶対的な地位を確認する文言を盛り込んだ。習氏には長期政権をにらみ、自身の権威を高める狙いがあるようだが、建国の父・毛沢東が務めた最高位「党主席」の復活には触れなかった。

党序列200位以内の中央委員らが集まる7中全会は、16日に始まる党大会で異例の3期目入りを確実にしたい習氏が支持を取りつける重要な場だった。

7中全会の決定を盛り込んだコミュニケには習氏の権威付けを進めるキーワードが随所にちりばめられた。

象徴的なのが習氏の党の核心としての地位と、習氏の政治思想の指導的地位を確固たるものにする「二つの確立」だ。

2021年の党の重要会議で決めた第3の「歴史決議」に登場した言葉で、党員に習氏への絶対的な忠誠を誓わせる意味合いがある。最高指導部らは率先して公の場で口にし、習氏への恭順の意を示してきた。

コミュニケは「全党は二つの確立の決定の意義を深く理解する必要がある」と強調した。

「二つの擁護を達成する必要がある」とも記した。習氏の党の核心としての地位と、習氏を中心とする党中央の権威を順守させる狙いがある。二つの擁護は習氏が2期目に入って頻繁に使うようになった。

党大会で党の憲法ともいわれる党規約を改正して「二つの確立」と「二つの擁護」を盛り込む方向だ。習氏の考えや方針に公然と異を唱えれば党規約違反で取り締まることも可能になるとみられる。

コミュニケは政治への意識、大局意識、党の核心への意識、党の一致に対する意識を指す「四つの意識」を「強化する必要がある」と指摘した。党が敷いた路線や理論、制度、文化への自信を持つように求める「四つの自信」の堅持も党員に求めた。

習氏を中心とした党の団結を支持し、習氏が敷いた路線を疑わずに従うことを求める内容だ。すでに党規約に盛り込まれているが、改めて強調した。

権威付けを急ぐ習氏だが、党関係者は「習氏が本当に望んでいるのは党主席の復活だ」と解説する。建国の父、毛沢東が最後まで手放さなかったポストで、2期10年を慣習とする総書記ポストに比べて任期の定めがない。

17年の前回党大会でも復活を模索する動きがあったとされるが、実現しなかった。毛沢東は党主席の地位で、文化大革命を発動した。中国全土を大混乱に陥らせたため、当時を知る長老らには反対論が根強いという。

コミュニケでも党主席には触れなかった。16日開幕の党大会に向けて復活を目指していた痕跡はあるが、実現の観測はしぼみつつある。習氏は「セカンドベスト」をとった可能性もある。

コミュニケには「毛沢東思想」から胡錦濤(フー・ジンタオ)前国家主席の「科学的発展観」まで過去4代の政治指導者を代表するキーワードも並べて党内融和を意識した。

(日本経済新聞)

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