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ブラックロック、運用資産最高に 株高追い風  米州総局 伴百江 2020/10/14

13日の米株式相場は反落。4営業日連続上昇していただけに利食い売りが優勢となった。2020年7~9月期決算発表が本格化し、相場全体の動きとは対照的に好業績企業の株価は上昇も目立った。米資産運用会社大手ブラックロックもその1つ。株高と投資家資金の流入で、運用資産総額は7.8兆ドル(約820兆円)と過去最高を記録。株価も過去最高水準に達した。
ブラックロックの収入は44億ドルと前年同期比18%増。純利益も27%増の14億ドルだった。収入全体の7割を占める資産運用手数料は32億ドルと8%増加した。株高を追い風に運用成功報酬は340%増の大幅な伸びを記録した。
運用資産総額が過去最高に達したのは、株高に加え、投資家資金が急激に流入したためだ。7~9月期の資金純流入額は1290億ドルと19年4~6月期以来の高水準になった。20年1~3月期にはコロナ禍の打撃で資金流入が350億ドルまで縮小していただけに、その後の株高で一気に挽回した格好だ。
「iシェアーズ」のブランドで知られる上場投資信託(ETF)などのインデックス運用商品、アクティブ運用やヘッジファンド、ESG運用に特化したファンドなど、債券・株式、オルタナティブ(代替)投資など広範な品ぞろえが投資家の需要にマッチした。
米資産運用業界では規模の拡大と品ぞろえの拡充で機関投資家から個人投資家まで広い顧客層を確保することが各社の生き残り戦略となっている。米大手証券モルガン・スタンレーが運用資産拡大を狙って米資産運用会社イートン・バンスを買収したのもその一例だ。
もともと債券運用を主力としていたブラックロックが金融危機直後の09年に英銀大手バークレイズ傘下の資産運用会社からiシェアーズを買収した。その後の世界的なETF人気をテコに運用資産を急拡大させ、株式、ヘッジファンドなどに手を広げた戦略は、10年たって世界最大の資産運用会社としての地位を確立するのに貢献した。
ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)が一段の成長戦略として照準を合わせているのが個人投資家だ。「一般個人投資家の資産運用は依然として低水準。もっと資産を投資に向ける必要がある」。フィンク氏は13日、米経済テレビのインタビューでこう強調した。
個人投資家の資産獲得は同社の運用手数料収入を引き上げる「ドル箱」になる可能性が大きい。7.8兆ドルの運用資産の内訳は、機関投資家60%、iシェアーズ30%に対し、個人投資家は10%にとどまっている。しかし、7~9月期の運用手数料収入の内訳は、個人投資家が29%と機関投資家(33%)、iシェアーズ(38%)とほぼ拮抗する。
年金基金などの機関投資家からは手数料の引き下げ圧力をかけられている一方で、個人投資家の資産は比較的低水準にありながら巨額の手数料収入を確保できていることが明らかだ。
フィンク氏は新型コロナウイルス感染拡大はしばらく収束しないとみており、政府の一段の経済刺激策が遅かれ早かれ投入されると予想する。そうなれば一段の株高が見込める。コロナの打撃を受けた米経済の中でも、ブラックロックは繁栄を享受する数少ない企業ということが今回の決算で浮き彫りになった。
(ニューヨーク=伴百江)

(日本経済新聞)

ブラックロック、投資マネー10兆円流入 コロナ影響 2020/7/18

【ニューヨーク=伴百江】米資産運用最大手のブラックロックが17日発表した2020年4~6月期決算は、最終利益が前年同期比21%増の12億ドル(約1300億円)だった。株式相場の急伸で1000億ドル(10兆円超)の新規投資マネーが流入し、運用資産は7.3兆ドルと19年末の過去最高(7.4兆ドル)に迫った。
新型コロナウイルスの流行で景気や金融政策が変化する中、年金や保険会社などの機関投資家は運用方針の見直しを迫られている。多様な投資商品で運用するブラックロックが資金の受け皿となった。
売上高は36億ドルと同4%増えた。資産運用手数料のうち、パフォーマンス料と呼ばれる運用成功報酬が75%と大幅に増えた。ヘッジファンドなどの投資家がリスク志向を高めて空売りなどを積極化したことで、証券貸与からの収入も40%の増加となった。
1000億ドルの投資マネーの流入の大半は「iシェアーズ」のブランドで知られる上場投資信託(ETF)からもたらされた。上場投信への資金流入額は510億ドルに上り、前年同期の360億ドルから大幅に増えた。
上場投信への資金流入のけん引役は債券ETFだ。資金流入額は570億ドルと株式ETFからの142億ドルの資金流出を相殺した。
ラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は、市場環境の激変を受けて初めて債券ETFに資金を投じる保険会社や年金基金などの機関投資家が目立ったと指摘。「債券ETFは今後5年間で運用資産総額が2兆ドルを達成できる」との見通しを示した。
6月末時点の債券ETFの運用資産は6340億ドルだった。すでに運用資産が1.4兆ドルに達している株式ETFと並んで同社の主力商品になる見通しだ。

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